詐欺・脅迫による遺言 その① (遺言書)
民法96条1項は「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。」と規定していますので、遺言者本人が生存中であれば詐欺・脅迫による遺言を取り消すという意思表示をすれば、その遺言は無効になります。ただし後々のトラブルを避けるため、取り消すという意思表示が明確に伝わるようにしておくことが望ましいです。ですので実務上は「遺言の方式に従った遺言の撤回」もしくは「新たな遺言の作成」によって遺言者の本意ではない遺言書を撤回する、ということが良いかと思います。
なお「遺言の方式に従った遺言の撤回」は民法1022条に規定されていて、「遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる。」というのが根拠となる条文です。また「新たな遺言の作成」ですが民法1023条1項に「前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。」と規定されており、それが根拠となる条文です。

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