受益者連続型信託(信託 その⑨)

遺言では、遺言者が亡くなった際の相続を指定することができます。しかし例えば遺言者の自宅(以下、不動産Xとします)を相続させた妻Aが亡くなった場合の、不動産Xの行方までは指定することができません。遺言書に「不動産Xは妻Aに相続させ、妻Aが亡くなった際には不動産Xは私(遺言者)の甥Bに相続させる。」と記しても、「妻Aが亡くなった際には…」という部分には遺言の効力はありません。

信託では受益者が亡くなった場合に次の受益者(第二受益者)と、さらにその先を決めておくことができます。例えば信託契約で 「受益者の自分が死亡した場合の第二受益者は妻Aに、そして信託終了後の残余財産の帰属権利者は甥Bに」等と記載します。こうすることによって先祖代々守ってきた財産を守ることや、特定の親族等に財産を引継ぎたくない場合にそれを回避することが可能になるわけですね。

なお受益者連続信託には受益権を継承する人数や回数の制限はありませんが、期間の制限は有ります。信託設定以後30年経過した後に新たに受益権を取得した受益者が死亡するまで、または当該受益権が消滅するまで、です。

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